鈴木圭一郎(29=浜松)
優先順位1位。9大会連続9回目。SG第36回全日本選抜オートレース、SG第42回オールスターオートレース優勝。浜松地区競走成績第1位。全国No.1のスピードを誇る若き天才レーサー。23年度後期適用ランクでは、2期ぶり8度目のS級1位に返り咲いた。常に冷静な立ち回りで進化を続けている。定評の整備力でマシンを仕上げ、ライバル青山とのデッドヒートを演じる。今回は主役としてのプレッシャーを背負いながら、他の選手のチャレンジを受ける。大会連覇と2年連続の賞金王&MVP獲得に向けて、ラストスパートをかける。
青山周平(39=伊勢崎)
優先順位2位。11大会連続11回目。SG第27回オートレースグランプリ、SG第55回日本選手権オートレース優勝。伊勢崎地区競走成績第1位。
SG14冠の現役最強レーサー。その実力は言うまでもない。19年から21年までSS王座決定戦3連覇&3年連続でMVPと賞金王に輝くなど、常にトップ選手として君臨してきた。妥協を許さない走りで、多くのファンから絶大な信頼を得ている。ここにきてSG2連続優勝を果たすなど、本格化してきた。V最有力候補は、2年ぶり5度目のシリーズ制覇に向けて全開モードに入る。
金子大輔(43=浜松)
優先順位3位。2大会ぶり14回目。バランスが取れていて、混戦の突破力に定評がある。先行逃げ切りが主流の現代オートでは貴重な存在。新ランクでは鈴木、青山に続いてS級3位にランクインした。SGは11年のオートGPと、15年の全日本選抜で優勝実績がある。今年は、4度のうち3度のSGで優出(全日本選抜では優勝戦2着)を決めるなど、高い水準を維持している。スタート力が安定すれば、上位争いに浮上する。
佐藤摩弥(31=川口)
優先順位4位。2大会ぶり4回目。不動の女子No.1レーサー。「サトマヤ」の愛称で多くのファンから慕われ、業界の広告塔としても活躍している。今では、全国屈指のトップレーサーにまで成長した。23年は飛躍の年となった。7月の日刊スポーツ・キューポラ杯で、女子初となるGIタイトルを獲得。さらに、SG戦で4度のうち3度の優出。オールスターでは、優勝戦2着に入る大健闘で話題を独占した。夢の女子選手初のSG制覇に向かって、堂々とステージに立つ。
黒川京介(25=川口)
優先順位5位。2大会ぶり2回目。次世代のオートレース界を担う、地元の若手スター候補。デビュー当初から潜在能力の高さを評価されていた。ここにきて素質が開花して急成長。8月のSGオートGPと9月の特別GI共同通信社杯プレミアムカップでは、惜しくも優勝戦2着(いずれも優勝は青山周平)。SG制覇が近いことを実証した。SS王座決定戦は、初出場の21年に2着入線した。抜群のダッシュ力と快速を生かして、一気に頂点へ駆け上がる。
荒尾聡(42=飯塚)
優先順位6位。20大会連続20回目。総合力が高い西日本地区のエース。SG5冠の実績を誇り、ここ一番の勝負強さは天下一品。SSトライアル戦の出場回数が、その実力を証明している。全国屈指の雨巧者としても有名。これまでも、数多くのドラマを演出してきた。21年の全日本選抜以来、SGの優勝から遠ざかっている。マシンが折り合えば鈴木、青山の「2強」に対して一歩も引かない。気持ちをリセットして、年末の最終決戦で反撃を開始する。
永井大介(46=川口)
優先順位7位。16大会連続20回目。SG15冠のダブルグランドスラマー。さまざまな分野で業界をリード。常にトップクラスの座を守り続けてきた。世代交代が進む中でも存在感をアピール。全盛期の迫力はないが、スピード比べなら若手選手にも負けない。11月のSG日本選手権で優出3着と上昇ムード。タレント軍団「華の25期」の代表格として、プライドを胸に決戦に挑む。18年のSS王座決定戦以来となる、復活のSG制覇を狙う。
伊藤信夫(51=浜松)
優先順位8位。2大会ぶり14回目。平成の前半頃をピークに、浜松不動のエースとして活躍した名レーサー。99年のSGオートGP優勝戦でマークした、脅威の上がり3秒284の日本レコードタイム記録は現在も破られていない。20年のオートGPでは、大きなけがを乗り越えて約13年ぶりのSG復活Vを決めた。その雄姿は、多くのファンに感動を与えた。現在でもスピードの衰えを感じさせない。遠州のベテランは決戦に向けて、真剣勝負で取り組む。
鈴木宏和(36=浜松)
優先順位9位。初出場。軽量を生かした、全国トップ級のスタート力が最大の武器。23年は8月のオートGPと9月の特別GI共同通信社杯プレミアムカップで優出(いずれも4着)するなど、記念戦線でも優勝戦の常連として台頭している。課題は濡走路の克服と後半のスタミナになる。まだ、グレードレースで優勝していないが、実戦を積んで着実に進歩している。機動力を発揮して、強豪レーサーを相手に大舞台で躍動する。
長田稚也(23=飯塚)
優先順位10位。初出場。将来のエース候補として期待される、西日本の若手有望株。ともにS級レーサーとして活躍する、山陽所属の恭徳選手は実兄。力強く先行車を突破するレーススタイルで、着実に成長している。今年8月の地元ダイヤモンドレースでは、GI初優出で初Vの快挙を成し遂げた。11月のSG日本選手権で優出(4着)して、念願となるSSトライアル戦の出場権をゲット。ここから、新たな挑戦が始まる。憧れの舞台を全力プレーで突っ走る。
西原智昭(44=伊勢崎)
優先順位11位。9大会ぶり2回目。速攻力が持ち味で、安定した走法に定評がある。船橋所属時代から、常に上位クラスの地位をキープしてきた。今年4月のSGオールスター優勝戦では、トップスタートを決めて場内を沸かせた。最終的には4着に後退したが、強豪を相手に大きなステージで十分に見せ場を作った。今回の出場メンバーを考えると劣勢に感じられるが、マシンを底上げして抵抗を図る。久々のSSトライアル戦で、どんな走りを見せるか。
佐藤貴也(38=浜松)
優先順位12位。2大会ぶり8回目。度胸満点の走りで人気を集める、全国屈指のインファイター。23年は、1年を通して高いアベレージを残した。18年のオールスターで、SG初制覇を果たしている。サービス精神旺盛で、レース前に勝利を誓う「ベットオンミー」のフレーズは有名。多くのファンから支持を得ている。強気な性格で、どんな相手に対しても真っ向勝負を挑む。定評のダッシュと攻撃力を駆使して、一戦必勝の精神でシリーズを盛り上げる。
中村雅人(42=川口)
優先順位13位。17大会連続17回目。川口地区競走成績第1位。全国屈指のレース巧者として、選手間でも評価が高い。その自在性あるハンドルワークは天下一品。これまで数多くの名勝負を刻んできた。グランドスラムを達成した16年の伊勢崎オートGP以来、SGタイトルから遠ざかっている。SS王座決定戦は、過去に2度の優勝実績を誇る。23年度後期適用ランクでは、4期ぶりに川口地区1位となった。地元の代表として、ストイックかつ冷静な立ち回りで完全復活を目指す。
高橋貢(52=伊勢崎)
優先順位14位。2大会連続25回目。SG21冠など、数々の伝説を残してきたオートレース界のレジェンド。今年5月21日には、史上2人目となる通算1600勝(現役選手単独)を達成。11月のSG日本選手権で優出(5着)して、ラストチャンスで出場権を獲得した。トライアル戦16名の中では最年長、出場回数はトップとなる。若手の台頭が目覚ましい中で、モチベーションを保って一線級で戦い続ける。「絶対王者」は豊富な経験を生かして、必ず見せ場を作る。
有吉辰也(47=飯塚)
優先順位15位。4大会連続10回目。飯塚地区競走成績第1位。抜群の安定感を誇るトップ選手。選手会西日本支部長としても活動している。デビュー当初から、「華の25期」の中でも天才と称された。13年の落車事故により選手生命をおびやかす負傷を負ったが、不屈の精神でカムバック。昨年の大会は、SS王座決定戦に進出して2着に入る活躍。23年度後期適用ランクでは、自身3度目の飯塚地区1位に輝いた。大一番を控えても、あくまで平常心でクールに準備を進める。
松尾啓史(45=山陽)
優先順位16位。2大会連続11回目。山陽地区競走成績第1位。総合力が高い西日本の看板レーサー。追い上げ型のスタイルで、内外自在のレース運びは一級品。昨年のSS王座決定戦では、3着に入線して底力を見せた。今年は調子が上がらず低迷。ここまで不本意なシーズンとなっているが、マシンが仕上がれば上位クラスの活躍が見込める。最大の課題はスタート力の強化。山陽地区の代表として、年末の大一番で本来の実力を発揮できるか。