【報知提供】5走で4勝の金子大輔「年明けが100点満点なら今回は70点ぐらいだが、まだ上があっていい」

川口

今度は、ただエントリーするだけじゃない。はっきりと頂点を意識しまくって、戦いに行く。久々に金子大輔に大仕事の予感が漂いまくっている。

2011年オートレースグランプリ、2015年全日本選抜以来となるSG制覇は、今度こそ実現するかもしれない。

「いやあ、久々にSGでいい感じですね。5回走って4勝ですからね。ただ、まだ上があっていいと思います。とにかく年明け(報知新聞社杯で優勝)は、マジでメッチャ良かったので!昨年末のスーパースター王座決定戦(優勝戦4着)よりも、全然良かったぐらいですからね。年明けの状態でSS(スーパースター王座決定戦)や今度の優勝戦に行けたら、かなり自信ありますけどね!」

スーパースター王座決定戦の優勝戦直前だった。金子は悩んでいた。大いに悩んでいた。

「もっと上積みできそうな予感はあるんです。でも、この状態を壊すわけにもいかないので。う〜ん、どうしよう...」と捨て身覚悟でエンジンをいじるのか、それとも及第点以上には整う仕上がりをキープしたまま決戦へと向かうのか。

金子はステイ作戦を選んだ。そして、年が明けて、当時想定していた調整を施し、それが大ヒットした。

「でもなあ、やっぱりSSで冒険はできなかった。それは仕方ないことです。それがSSなんですよ。でも、この引き出しは大きな収穫です。来年を戦う上でも大きな収穫にはなりました」

そして、その延長路線で今節は調整をこなして、ライバルたちに引けを取らないレベルに整えた。

「とはいえ、準決勝戦の動きなんてまだまだですよ!時計はそれなりに出ましたが、合えばもっと行けます。年明けが100点満点なら、去年のSSは80点。今回は70点ぐらいのものですよ!何とか、あの動きが出てくれたら...」

そして、さらに金子を飛躍させるツールが生まれた。長年、足を引っ張られつづけたダッシュ不発症候群をここ1、2年で劇的に改善させた。

この日のセミファイナルも、0メートルオープンの7枠と決して優位な位置からの発進ではなかったが、ドンピシャで飛び出して、序盤で主導権を握った。

「やっぱりスタートを行けないときついので、練習を繰り返して、それに合わせた調整を続けて、かなり良くなったでしょ!何でこんなに早く改善することができたかって?そりゃあ、僕がオールラウンダーだからですよ!はははっ!」

エンジンよし、スタートよし、自信ありあり。天下のKDにこれだけツールが備われば、大仕事成就は絵空事じゃあないぜ。

(淡路 哲雄)

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