【報知提供】4日目で初黒星の鈴木圭一郎「初日の状態に戻してリセットする」

飯塚

赤信号とまではいわない。
しかし、21、22年に続くオールスター3連覇へ向けて、さあ、みなさん、かかっていらっしゃいと構えられるほどの仕上がりには届いていない。
それが予選3走、準々決勝戦を走り終えた後のエンジン相場だろう。
初日から3つ白星を並べて、4日目の準々決勝戦は3着。初めて黒星を喫した。

「3日目もそうだったんですが、全く状態は変わらずです。とにかく手前がないんですよね。ただ外を回っているだけで、内に入っていけないんです。新品ヘッドを入れた効果を期待したんですが、出てくれませんね」

力強い手前の足色を探し求めて、連日様々なパーツに着手して改善に尽力しているが、なかなかヒットせず。
その要因はしっかり理解している。

「(抽選で得た)消音マフラーが完全にハズレでしたね。消音マフラーで使うエースシリンダーとかいろいろ試してはいるんですけれどね...。とりあえず、また初日の状態に戻してリセットします。そこから考えますが、何をやればいいか...」

鈴木の整備プランはいつだって明快だ。
レースが終わると、「はい、クランクを換えます」とか、「これはヘッドを換えるしかないですね」とか、作業の方向性はつかんでいることが平常運行なのだが、今回は違う。

「う~ん、う~ん」と何度も首をひねって、次なる手を模索していた。
現時点で3連覇の可能性はあえて聞かなかった。
「任せておいてください!」という言葉が発せられることはないはずだから。

不足している手前の足を差し引いて、ほかの部分はトータル的にどこまで仕上がっているのか。
それを問うと、圭一郎は薄く苦笑いを浮かべながら「フツーーーー」と答えた。

それでもセミファイナルを前に完成に納得できていないSG大会で、残った時間を消費してVにつなげたことは1度や2度じゃない。
むしろ、優勝戦を前に仕上がり切った開催で、最後の最後でエンジンが変調したケースの方が多いかもしれない。

3連覇に向けて、まだ時間はある。
苦境に置かれた時の彼は、逆にイキイキと躍動する。

それが鈴木圭一郎という男である。

(淡路 哲雄)

登録費・年会費無料のAutoRace.JP投票に登録して、「オートレース」をもっと楽しもう!

はじめようAutoRace.JP投票
AutoRace.JP投票 新規会員登録

ネット口座をお持ちの方は、即日で登録完了。
スマホ・パソコンからご投票できます。
登録費や年会費などは無くご登録は無料です。
お気軽にAutoRace.JP投票をお試しください。