【日刊提供】青山周平が執念の大会連覇飾った/川口

川口

賞金ボードを掲げる青山周平(撮影・柴田隆二)

12Rスーパースター王座決定戦は、青山周平(36=伊勢崎)がトップスタートからそのまま10周回を逃げ切り、優勝賞金3000万円を獲得した。2着は鈴木圭一郎、3着に荒尾聡が食い込んだ。 「負けたくない!」 青山周平が、強靱(きょうじん)な気持ちで大会連覇をもぎ取った。驚くべき粘り腰だった。青山の真骨頂と言えるトップスタートを切って、後続を抑えに出た。すぐに宿敵・鈴木圭一郎がまくりで迫る。内からは荒尾聡がチャンスをうかがった。絶対にミスできない状況を、気力で押し切った。 「自分のアクセルグリップで突っ込むと跳ねる。スタートを切ったら締めるしかないと思いました。スタートに集中して行ければ、抜かれたらしょうがない、と。もう、プチパニックですよ(笑い)」。跳ねるマシンを何とか持たせて逃げ切った。ただ、反省も忘れない。「抜かれたくない気持ちだけで、荒々しいレースになったのが、申し訳ない」と頭を下げた。 「最後は(鈴木圭一郎選手に)差されるかと思ったら差されなかった。うれしいけど...。今までの中で一番必死だった」。劣勢のマシンを気持ちが支えた。 20年は自己ベストの年間13度の優勝。「年初から調子が良くて。(主力勢の10メートル後ろから戦う)スーパーハンデに置かれたりと、それは選手冥利(みょうり)なこと。スーパーハンデで戦えたことが生きている部分もある」。厳しい位置、苦難を乗り越え、20年初のSG制覇を飾った。 これで2年連続賞金王、MVPもほぼ手中に収めた。「ファンの応援のおかげです。2021年も頑張りたい。2020年を超えられる成績を残したい」21年初戦は地元の伊勢崎G1シルクカップ(7日から)。さらに進化する青山が躍動する。

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