【報知提供】「タイヤがすごくいい」 3度目のダービー制覇へ王手(鈴木圭一郎)

川口

あまりにも思わぬ形で3連覇の野望はここに潰えてしまった。
青山周平が準決勝戦12Rのフライングに散った。
「スタートした瞬間にやっちまったあ...と思いました。自分のミスです。たくさん練習はしたつもりなんですが、でも、残念ですが悔いはありません」と、
レース後は淡々とサバサバと痛恨の失敗を振り返っていた。
12Rをモニターで見守っていた鈴木圭一郎は、最大のライバルである青山のフライングアナウンスを確認すると、しばし沈黙した後、
ポツリと「わかるなあ、その気持ち...」とつぶやいた。
NO1の座を争い合う者同士だからこそ、青山が背負ったプレッシャーと責任感が理解できる。
そんなつぶやきだった。

その鈴木は11Rを圧勝した。
乾き始めたコースを猛烈に疾走した。
パーフェクトではない走路状態を3秒349で駆け抜けて、16、17年に続く3度目のダービー制覇へ王手をかけた。
「試走(3秒42)は、水気のあるところを通って滑っちゃいました。
エンジンは悪くなかったと思うんですが、すごいタイムが出たのはタイヤのお陰です。
やっぱりタイヤがすごくいい。それを今、はっきりと確信しましたよ!」
4日間を走り抜いて、現在の得点ジャッジを彼は「エンジンは70点、いや80点かな」と自己評価した。
「まだ求めている乗り味じゃないんです。まだ乗っていて疲れちゃうんです。もっと楽に乗れるようにしたいんですよね。
8周回でこれだけ疲れちゃうんですから、10周回の優勝戦に向かうためにはもっと余裕を持って乗れるような状態に仕上げます」
そう言い残すと、同じ32期生たちを呼び集めて(写真参照)、「クランクを交換します!」
これだけ破格タイムを叩き出しておきながら、「まだまだ100点じゃないですからね。そこを狙って整備しますよ!
このクランクはすごいです。これまでに5本はSGを獲ったんじゃないですかね。とにかくいいイメージしかないクランクなんです!」と攻撃の手を緩める気配は一切なし。
「このクランクを入れて、いいエンジン音が出れば、きっと乗り味も出ます。このクランクにまた同じタイヤを使えば、タイムだってもっと出ますよ!」
今年はまだSGを制していない。
天候に泣かされたり、肝心なところでスタートを行き切れなかったり、なかなか大舞台で本来の絶対的な勝負強さを発揮できずにいたが、今回は違う。
「今はチャレンジャーなので、レースも整備も攻めますよ。SGを獲れていた頃の気持ちを思い出して、今回は戦います。
はい、優勝をしに行きます。準決勝はそこまでスタートを切れなかったですが、そこも間違いなく良くなっていると思うし、もうあとはエンジンの上積みに集中します」
そして、枠番選択。
中村雅人が1枠を選んだあと、鈴木は2番目に4枠をチョイスした。
「1コーナーまでは1枠の方が近いですが、走りたい黒潮には4枠が一番近いですから、自分の好きな枠なんです」
ちなみに、追っていく足にやや不安を抱える時、鈴木はイン寄りの枠を選んで、より先行しやすい戦略を立てるが、
しっかりとしたレース足があり、差し足に大きな問題がない時ほど好んでセンター枠に入りたがる傾向がある。
今回の4枠ゲットは、さばく足にある程度のメドが立っているシグナルなのかもしれない。
最後は車券を購入するファンにメッセージをもらった。
「初日に試走3秒25を出しているので、ちゃんと仕上がっていたら24は出せると思います。
でも、SGの優勝戦は試走とレースまでの時間が長いので、その時間で変調しないように、本番の時間帯に合わせての調整を考えています。
そうすると、もしかしたら試走はそこまで出せないかもしれないです。そこまでタイムは出ないこともあるかもしれませんが、最後までいい音を探して、満点のエンジンを狙って調整しますよ!」

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