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【報知提供】史上初の女子SGウイナーへ、最強クイーンが挑む
まるでNASAが開発したバイクにでも乗っているのか。
それぐらい準決勝10Rで披露した佐藤摩弥のダッシュはまさにロケットスタートだった。
「準決勝はみんなが踏み込んで来るので、自分も思い切り行きました。もう、ばっちりでしたよ!」
勝った荒尾も「自分だって失敗はしていないんですよ。ただ、マヤちゃんが速すぎただけです」と苦笑いを浮かべてしまうほど、ものすごい切れだった。
「エンジンはちょっと軽いです。荒尾さんに付いていこうと思いましたが、後半がきつくなってしまって...。流れ込みがない感じです」
レースを終えるといつものように指南役の若井友和の元へ実戦での手応え、エンジン状態を詳細に伝えた。
「悪くはないんです。どこがいいというよりも、全体的にいい感じですね。でも、こういう大会では最高に良くしないと戦えません。
たぶん、以前の自分だったらSGで優出できたら、そこで満足していたと思います。
でも、今の私はノリに乗っちゃっているので(苦笑い)。さらに上を目指したいです」
若井から「やりたい整備があったら、何でもやった方がいいぞ」とハッパの声に動かされて、オーバーホール敢行を決意した。
本番までまだ時間はある。ライディングだけでなく、整備力も高めた佐藤が最後の仕上げに向き合う。
▼勝利へのポイント▼
準決勝戦でのスタートを再度実現できれば、序盤で好位を伺えるチャンスは大きく高まる。
枠番選択でも流れは女王へ向いた。セミファイナル2着ながら、5番選択を得て、センターの5枠に踏みとどまった。
枠は決して遠くない。それは栄光もまた遠くはないことを意味する。
(淡路哲雄)
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