サンケイスポーツ杯 GIIレジェンドカップ 展望

GIIレジェンドカップが12月6日～10日の5日間、群馬・伊勢崎オートレース場で開催される。地元の高橋貢（52＝伊勢崎）を中心に、28期までの中堅、ベテラン選手が出場予定。各選手が豊富な経験を生かして、ハイレベルな攻防を展開する。人気レーサー森且行の動向にも注目したい。

ベテラン高橋貢が地元タイトル戦に照準

SG21冠の実績を誇る高橋貢が、地元タイトル戦に照準を合わせる。高橋は19～21年に、このシリーズで3連覇を果たしている。今年5月21日には、史上2人目となる通算1600勝（現役選手最多）を達成。現在も一線級で戦い続けている。11月の日本選手権では23年SG初優出（5着）を決めて、ラストチャンスでスーパースタートライアル戦の出場権を獲得した。「絶対王者」は、年末に向けて最終調整に入る。

西原智昭に内山高秀も有力、永井大介もスピード健在

伊勢崎の西原智昭、内山高秀、岩田行雄、川口のグランドスラマー中村雅人と永井大介、前回大会覇者の若井友和、快速派の加賀谷建明、堅実な山田達也、浜松のSGタイトルホルダー伊藤信夫と木村武之、飯塚2枚看板の有吉辰也と荒尾聡、勝負強い篠原睦と浦田信輔、山陽の佐々木啓らもV争いに浮上する。永井は8月の伊勢崎SGオートレースグランプリ4日目に落車負傷。約2カ月間の休場を余儀なくされた。満身創痍で出場した11月のSG日本選手権では、青山周平と優勝争い（優出3着）を演じて周囲の不安を吹き飛ばした。まだまだ若手選手にもスピード負けしない。今後も、オートレース業界をリードしていく。

久々グレードレースの森且行にも注目

その永井と同期の森且行も、全力で勝負に立ち向かう。21年1月のレース中に大きなアクシデントに巻き込まれた森は、2年以上の治療とリハビリを乗り越えて今年4月6日バンクに戻ってきた。復帰後も、力強い走りで勝ち星を積み重ねている。5月のGII川口記念以来となる、久々のグレードレースで躍動する。A級ながら伊勢崎の浅香潤、川口の鈴木清、飯塚の久門徹と田中茂も上位候補に挙げたい。実力派レーサーが熟練の技を競い合う。