【報知提供】鈴木圭一郎、3日目に今節初勝利「この感じなら戦える」

こねて、こねて、こねくり回して、ついにエンジンを噴かせた。
３日目１２Ｒ「プラチナセレクション」を鈴木圭一郎が逃げ切った。
レース後、勝者はしみじみとかみしめるように言った。
「やっと、上向いてくれましたよお...」
初日、２日目はともに２着。勝利することはできなかった。
「とにかくエンジンが軽いんです」と不満をもらして、症状改善のため、あらゆるパーツチェンジに着手した。
前検日にメタル交換を敢行し、初日のレース後はヘッドを改めた。
それでも、「全然良くなってくれません」と何度も首を横に振り続けた。
そして、２日目のレース後。さらにクランクを換えて、エンジンに重みを加えるべく調整を重ねに重ねた。
予選２日間の成績優良者８人が集結した３日目１２Ｒを制すると、鈴木はようやくエンジンに合格を与えた。
「やっと、トルク感が出てくれましたね。タイヤはすごく滑ってしまいましたが、エンジンは間違いなく上向きました。
練習の時から良くなってくれた手応えはありましたからね！」
準決勝戦、そしてＶ戦を前に、いよいよマシンパワーは取り戻した。
大事な局面を控えて、圭一郎のトーンも上がってきた。
「この感じなら、戦えますよ！タイヤが滑ったのでコーナーは遅かったですけれど、直線は出ていますよねえ（満足そうに）。
もう、エンジンは大丈夫です（きっぱりと）。やってもリング交換ぐらいです。
それよりもタイヤを探したい。
いい物が見つかれば、もっとタイムを出せると思います（自信に満ちた口調で）。
あと、今回はスタートがものすごいですよね。本当に抜群に切れています。
なにせ３日目はあれだけ速い選手たちを相手に大外の８枠から行けたんですから。
準決勝戦は内目（２枠）になるので、タイミングを確認するぐらいです。
あとはそうですねえ。緊張しないように走りま～す！
そういえば、記念レースで毎日のように部品交換をしまくったのは久しぶりかもしれませんね（充実した表情で）」
（淡路　哲雄）