【報知提供】スタートは完璧宣言、課題は跳ねの解消(佐藤貴也)

川口

0メートルオープンで絶対的なダッシュ力を誇る青山周平。
彼は断言する。「スタートは僕が一番速いです」と。
「自分が一番速いと信じてスタートラインに就いています」という強い自信とプライドを内包して、序盤でライバルたちを完封してしまう。
しかし、青山と同等、いやそれ以上にスタート勝負に絶対の自信を持つのが佐藤貴也である。
佐藤は常にこう公言する。「自分が納得できる切れなら誰にも先は行かれません。枠もどこでもいい。ただ、青山周平君が内にいたら、その時は微妙ですね...」
そして、その青山も「タカヤさんと自分は枠がインの方が行く感じじゃないですか」と同じように語る。
そして、準決勝戦12Rでいよいよ激突する。
青山は4枠。そして、佐藤は5枠だ。
ふたりのコメント通りなら内の青山有利となるが...。
今節の佐藤は3戦して3、6、1着。
3日目の準々決勝戦にして、ようやくトップスタートを張り込んで逃げ切り勝利を決めた。
佐藤が3日間のスタートを振り返る。「初日は12Rでした。自分は枠の位置よりも暗くなる時間帯の方が気になります。時計が見にくいんですよね。
でも、初日は暗い時間に切りましたが、そこまで見にくい感じはなかった。やっぱり0メートルオープンは時計により近いのでそこまでの違和感はなかったです。
普段の開催では20メートルとか30メートルから時計を見るので、近くなった分、大丈夫でした。2日目は1枠で大きく立ち遅れましたが、
あれは太陽の影響です。9Rのインはものすごく陽が差し込んで見にくいんですよね。他の選手たちもそう言っています。3日目は6Rだったので、
特に暗さも陽も気にすることなく自分のタイミングで行けました。もう、スタートは大丈夫です。完璧宣言をしたからには枠はどこでも構いません」
スタートはOK。しかし、今、佐藤が抱える悩みは他にある。
跳ねだ。
「う~ん、もうずっと跳ねる症状が解消されないんです。タイヤもフレームもやれることは全部やり尽くしたのに、跳ねが収まらない。
エンジンはいいんです。かなりいいと思うんですが、何せ跳ねがあるのでその良さを生かし切れないのが残念なところです...」
今節は普段以上にロッカーで作業する姿があった。それだけ跳ね対策に難儀している証拠だろう。
「3日目のレースが終わった後の夕方練習では、ずいぶんと感触は良くなってくれました!」とここまでの最終情報ではようやく改善の光が差し込んだようだが、
果たして青山よりも外から先に飛び出せるか、そしてホップする悩みは決戦を前に霧散してくれるのか。
普段の傾向では試走タイムがそこまで出なくても、レース巧者の特性を生かして、本番ではインを巧みに周回して結果を残す佐藤だが、
今回に関していえば、いつも以上にぜひタイムに注目してほしい。
あまりに劣勢ラップだった時は、跳ね症状が改善されていない可能性が強い。

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