得意の濡れ走路で伊勢崎の32期・吉原がいきなり存在をアピールした。初日7R。序盤で4番手付近に躍り出ると、周回の終盤も落ち着いたさばきで快勝。それでも、レース後は「スタートで出遅れていたら厳しかった。道中で滑りがあった」と勝者らしい表情は見られなかった。というのも「とにかく慌てないように心掛けている」とメンタルに重点を置いていたから。
積極的なフレーム交換で臨んだ効果は分からなかったが、吉原は「開けて走れなかったのは気持ちの面が大きい」と言い切る。今期ランクはS級46位。間違いなくトップレーサーの域へ入っているだけに、エンジンパワーと並行して精神力も鍛えていこうというハイレベルなスタンスがうかがえる。「まずは足周りをしっかりさせて、安心できる状態にしたい」と最後まで平常心を強調していた吉原が、敢然とシリーズ連勝にアタックする。