【オートレースモバイル提供】SG日本選手権最終日『今日のピックアップ選手』

SG日本選手権優勝戦。
トップスタートは唯一の地元選手で、唯一負けなしの5連勝で優出を決めた有吉辰也選手。
その瞬間、場内は大歓声に包まれました。
しかし、超抜エンジンで試走一番時計の3.27を出し、5枠から3番手でスタートを決めた佐藤励選手が2番手を走る鈴木宏和選手をとらえると、場内からは「あぁーー」という歓声。
その後、地元ファンは逃げる有吉選手の様子を祈るように見つめていましたが、8周回で佐藤励選手がとらえるとさらに大きな「あぁーーー」という歓声に。

しかし、佐藤励選手がトップでゴール線を通過すると、場内からは大きな拍手が送られました。

「エンジンは節間の中で一番良かったし、本当にうれしいです！4日目終わりに"何もしない整備"をして、準決後に予定していた下回りを扱いロッド交換をしましたが、それも結果的にはいいタイミングで交換できてトルク感も出ました。整備プランが思い通りにいきました。エンジンは完璧！これ以上ない仕上がりになってくれた。3番手からのスタートは抜群の展開でした」と、最高の形でレースに挑み、最高の展開でレースを終えることができたようです。

昨年1年間は大事なところで失敗したり、いつもとは違うSGの雰囲気に舞い上がってしまい、がむしゃらにバタバタと動いてしまっていたそう。
今年はその経験を生かしSGに来るまでにしっかり準備をし、今開催はプランを立てて落ち着いて整備を進める様子がありました。

「オールスターはたまたまエンジンが合って、勢いで取れた感じでしたが、今回は自分の力で取れた感じがあります」と話し、納得のいくSG制覇となったようです。

また、今回は飯塚なだけに有吉選手の優勝を望んでいたファンも多かったと思います。
しかし、表彰式に多くのお客様がステージ前に集まり、佐藤励選手を祝福する姿がありました。
「有吉さんを応援していたお客さんが多かったと思うので、有吉さんを（表彰式で）待っていたと思います。でも、他場の自分にたくさんの方が祝福してくれました。本当にうれしかったです」と、飯塚ファンに対しても感謝の言葉が聞かれました。

さあ、いよいよこのあとは年末のスーパースターが待っています。
年末まで2か月。また、着々と準備を進める佐藤励選手の姿がありそうです。
このあと、そして年末の活躍にも期待です。

佐藤励選手、おめでとうございました！

SG日本選手権初出場だった新井日和選手は、予選8着・2着・2着・3着。準決勝戦は8着に敗れ、「（8枠から）スタートはいいところまでは行けたんですが、跳ねて滑ってエンジンも重かった」とやや悔しさをにじませました。

とはいえ、この日本選手権で準決勝戦まで勝ち上がる堂々の戦いぶりだったと思います。
しかし本人は「全然ついて行けなくて・・・」と、ここまでの結果を良しとしない様子でした。
最終日に悔いなく終われるよう、今日もたくさん練習に行き、たくさん手を動かし続けレースに向かいました。

トップスタートで出て行ったものの、4着に敗れレース後は「めっちゃ、悔しい。跳ねるのを押さえて滑ってしまっていた・・・。トップスタートを決めたのに悔しいです」と、初日に続き悔しさを残して幕を閉じました。

デビューして4年。初めてのSG日本選手権で準決勝戦まで勝ち上がり、もう少し自分を褒めてもいいのではないかと思ってしまいますが、一走一走の結果にこだわる姿がありました。
今年はオールスター、グランプリ、そして日本選手権と3つのSG戦を戦ってきました。
SG出場常連選手になりつつあり、いよいよS級も視野に入ってきたのではないでしょうか。
「いえいえ、まだまだです。でも、今節もいい経験ができました」と、最後は笑顔で答え6日間の長丁場を終えました。

準決勝戦の惜敗組での戦いとなる11R特別選抜戦にて、4枠2番手発進から先頭を走る小林瑞季選手を追走もかわすことができず2着で終えた佐藤摩弥選手。
今節は1着・1着と好発進も3日目に落車。その後、その落車を感じさせない走りで準決勝戦まで勝ち上がりましたが、惜しくも3着に敗れました。

今節を振り返り「落車もあったし、その後1着を取れていないし悔しい気持ちはもちろんありますが、今日も跳ねが直らなかったので･･･。スタートもタイミングが遅れてしまいました。それでも、一節間振り返って連を外さなかったのでその点は良かったかなと思います」と、悔しさはあるものの無事に走り終えホッとした様子も。

続けて「ここ（SG戦）に来る前に、もっと準備しておかなければいけなかったなと思いました」と反省する場面もありました。

今節は優勝戦への勝ち上がりとはなりませんでしたが、3大会連続6回目のスーパースタートライアルへの出場を決めました。
この反省を生かし、年末に向けて準備を進めスーパースターでの活躍にも期待したいですね。