さわやか杯 GI第32回ムーンライトチャンピオンカップ 展望

GIムーンライトチャンピオンカップが9月3日から7日まで、群馬県・伊勢崎オートレース場で開催される。毎年恒例となっている、ナイターのGI戦に注目が集まる。 SG18冠の現役最強レーサー青山周平が、大会4連覇に準備を進める。抜群のスピードを誇る鈴木圭一郎と黒川京介を含めた「3強」を中心に、SG戦に匹敵する強豪選手が勢ぞろい。レベルの高い5日間の戦いが繰り広げられる。

戦国大会制すのは現役最強青山周平か

先月に伊勢崎で行われたSGオートレースグランプリの優勝戦メンバー8人のうち、7人がエントリーしている戦国大会。全国ランクS級1位の青山周平が、地元のグレード戦でパワーを発揮する。今年の青山は2月のSG全日本選抜オートレースと、3月の特別GI共同通信社杯プレミアムカップで完全Vを飾った。4月のオールスターオートレースでは、ゴール直前で佐藤励に逆転劇を許してSG初制覇を献上。8月のオートレースグランプリでも、雨走路を克服できず優勝戦5着に敗退した。しかし、直前の飯塚ダイヤモンドレースで立て直しに成功。歴代単独トップの記録を更新する、GI戦31度目の優勝を決めている。4大会連続4度目のシリーズ制覇に向けて、最強戦士が全開モードに入る。

グランプリ王者・鈴木圭一郎、若手エース・黒川京介が対抗

その青山とライバル関係にある、鈴木圭一郎と黒川京介も出場予定。鈴木は、8月のオートレースグランプリで通算16度目のSGタイトルを獲得。史上7人目となるSGグランドスラムを最年少で達成した。鈴木の能力からすれば通過点にすぎない。今年の前半は苦戦ムードだったが、ここから本来のパフォーマンスを取り戻してファンの期待に応える。昨年の日本選手権でSGタイトルホルダーの仲間入りを果たした黒川は、さらに戦力がアップ。伸び盛りの27歳は現時点で、すでに昨年を上回る勝利数をマークしている。次世代のエース候補が青山、鈴木との激しい優勝争いを演じる。

伊勢崎勢・高橋貢、早川清太郎、川口勢・中村雅人、佐藤摩弥、佐藤励らも

伊勢崎のレジェンド高橋貢、攻撃型の早川清太郎、レース巧者で川口所属の中村雅人、女子NO.1の佐藤摩弥、今年4月のオールスターを制した佐藤励、SGダブルグランドスラマー永井大介、ダッシュ力を生かす浜松の鈴木宏和、実力派の金子大輔、佐藤貴也、木村武之、西日本地区を代表する飯塚の荒尾聡、若手ホープ長田稚也、山陽S級の松尾啓史らも上位進出を狙う。潜在能力の高い佐藤励は、まだ粗削りながら大きな可能性を感じる。度胸満点の走りで、主力陣にプレッシャーを与える。SGオートレースグランプリで2勝を挙げた、女子選手の新井日和と松尾彩も楽しみな存在になりそうだ。