【報知提供】準決勝戦8枠からトップスタートで1着の黒川京介「いい状態に間違いないです!」

伊勢崎

ここしばらく、何人もの選手や関係者に聞き回っていたことがあった。

31期生 佐藤摩弥
32期生 鈴木宏和
33期生 黒川京介
34期生 長田稚也
35期生 佐藤励
36期生 栗原佳祐
37期生 浅倉樹良

その期を代表する選手の中で、最初に新SGウイナーとなるのは誰ですか?
と質問を投げ続けてみた。

その中で、最も多くの指名を受けたのが、そう黒川京介だった。
デビュー以来、同じグループの姉的存在で彼の成長を目の当たりにし続けてきたあの佐藤摩弥も「私はクロちゃんだと思います! だって、スピードがすごいから」
と即答した。

金子大輔も
「黒川はスタートとスピードという絶対的な武器があるから。SGを勝つためには、大きい長所が絶対に必要ですからね」
と黒川推しの声を上げた。

プロ中のプロがみな思っている。
すでに黒川は、タイトルを手にする資格が十分過ぎるほどあるということを。

それらの言葉通りに準決勝戦10Rを黒川は独走した。
絶対的に不利な8枠から問答無用にトップスタートを決めて、ひとたび先頭に立つと、これでもかと後続を突き放した。
「自分は伊勢崎のスタートタイミングは取りにくいんですが、今回は練習からつかめて、思い切り行けましたよ!独走の感じも良かったです!」
と快走を元気良く振り返った。

そして、ここで直接本人に聞いた。
周囲は黒川がSGを勝利するに相応しいと太鼓判を押すが、実際の自身はどう感じているのだろうか。彼はハキハキと答えた。
「自分もそう思いたいです!もうエンジンはだいぶいいところまで来ていると思うんです。これで、あともう少しタイムが速かったら、よっしゃ~! とさらに自信を持てるところなんですが、それでもいい状態に間違いないです!」

この夏はオリンピックが開催された。
オリンピックイヤーというのは、人間が改めて過去、現在、未来を振り返り、見つめ直し、見据えるいい機会なのかもしれない。
4年前は何をしていた?そして4年後は何をしているだろうか?
じっくり考える機会をオリンピック開催は与えてくれる。

黒川は言う。
「次の4年後って、自分は30歳になっているんですよ。もう、おじさんですね(苦笑い)いやあ、できれば少しでも早く、おじさんになっちゃう前にタイトルは取りたいんですよね!」 と。

昨年大会は初戴冠とニアミスした。
チャンピオンの青山周平に果敢に挑んだが、わずかに力及ばず2着惜敗だった。
「う~ん、あのレースは惜しかったですね。でも、また1年後にリベンジのチャンスが来たので、今年こそ自分らしく走りたいです」

彼は2017年にデビューした。
当時から家庭教師のように若井友和から徹底的なマンツーマン英才教育を施され続けながら、着実にその豊かな才能を開花させてきた。
さらに、前述のように佐藤女王も同門として、共に進化を遂げ合ってきた。その二人もまた今回のV戦メンバーに名を連ねた。

黒川にとっては、ここまでの成長集大成をコース上で示し、結果で応える最高の舞台にもなった。

「はい! 本当に自分はグループに恵まれました。記念レースや遠征に出ても、いつもみなさんが一緒なのですごく心強いです。いろいろ面倒も見てくれます」

同門だけなく、3連覇を狙う青山周平、SGグランドスラム完成に挑む鈴木圭一郎など、相手はこれでもかとそろった。

でも、それでも、黒川が最高のスタートを切って、ハナに躍り出て、強烈な独走展開に持ち込むシーンを自ら演出することができたら...。

例え誰が敵でも、Vをたぐり寄せることは十二分に"ミッションポッシブル"だろう。

(淡路 哲雄)

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