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【報知提供】3連覇へ向けて4連勝の青山周平「満点ですよ!ここまでは!」
人は容易に3連覇、3連覇とはやし立てるけれど、SGのビッグタイトルを生涯で3つ勝つことだって、本当は難儀すぎることなんだ。
でも、NO.1がその難易度高きミッションに取りかかると、誰もがあっさり達成してしまうんじゃないかと思ってしまう。
そして、本人の青山周平もここまで4連勝で突っ走り、無敗のまま2024年オートレースグランプリの準決勝戦まで盤石に本命駒を進めてきた。
今大会中、初日から1着ゴールを決めるたびに、NO.1は毎日同じフレーズを飽きることなく発し続けた。
「エンジンは悪くない」と。
しかし、同時に「まだ完璧ではない。完全に合わせ切ってはいない」とも。
つまり、本体のベースは間違いなく水準を遙かに超えたレベルにある。
が、いよいよ究極に仕上がり切った領域には突入していない。
これが3連覇まであと2つに迫った愛車ハルクの現在地である。
4日目は悩ましい雨だった。
ご存じの通り、最近の青山にとって何よりの障壁はライバルたちでなく、湿った走路である。
もちろん、全くノーというわけじゃない。でも、ドライコンディションと比べれば、多かれ少なかれのパワー低減に直面している。
この日の雨は無難に乗りこなした。無敗をキープした。
「はい、セットを大きくやって乗りやすさを感じましたし、ホッとしています。
でも、もっと自分がうまく乗れていたらなとも思います。人間がもっと上手に乗っていたら...。
まあ状態は日に日によくなって、わがままを言えば晴れで乗ってみたかったですよね。
晴れで乗ってみて、エンジンの本当のところを知りたかった気持ちはあります」
地元ロッカーで時間を費やして、愛機と向き合い続けた。
上昇しているのは間違いない。
もうこの状態のままでも、自慢のスタートを決め込んで、展開を呼び込んで、必殺の先頭マイロードを突っ走るシーンに持ち込めば、何なら3連覇達成は可能なのかもしれない。
青山は滅多に壮言はしない。
例え、絶好の状態に届いたとしても、軽いノリで完調宣言なんてまず発動しない。
それでも、聞きたい。「悪くないです」以上の言葉を。
4連勝を決めて、穏やかな表情を浮かべるチャンピオンにもう一度問うた。
さあ、どうなんですか?もう、優勝は見える位置なんですか?もうもう、そこのところはどうなんですか?と。
たぶん、明確な返答は来ないだろうと思いつつ、彼の言葉の続きを待っていたら、不意に「満点ですよ!ここまでは!」と予想以上の痛快な返事が聞こえてきた。
もう、何も聞かなくていい。
「満点」。その文言だけで十分過ぎです。
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