【報知提供】完全Vに王手の青山周平「もう満点。プレッシャーはない」

川口

ついに、ここまでやって来た。

今年中にあとひとつ、あとひとつだけ勝つことができたら、すべての寿事はここに完全成就される。

2023年スーパースター王座決定戦に青山周平が登場する。トライアル4回戦をすべて制し、絶好の1枠に収まった。

キングのウインプラン通りにスタートを決めて、5100メートル10周回を押し切った時点でスーパースター王座決定戦完全V、10連勝、年間賞金王&MVPはすべて彼のものとなる。

「もう、満点です。このメンバーを相手にトライアルを4連勝できるんですからね...」トライアル4回戦12Rを勝利した後、青山はしみじみとそうつぶやいた。

3日目を終えた時点で「去年よりもいい」と断言ジャッジしたように、今年の年末はまさにスーパー無双状態だった。

11月の飯塚開設記念セミファイナルで落車を喫し、その後のエンジン状態をさかんに気にしていたが、「よくない影響は何もなかった。ちょっと体が痛かっただけです」と体も車も深刻なダメージはなく、12月を迎えることができたことがまずは大きな要因となった。

青山も12月5日で39歳となった。来年はいよいよ40代に突入する。体はムキムキマッチョで、顔は童顔系。

さらに最近は小学生の息子と「何か思い出を作ろうよ」と話し合い、前髪をパッツンにしたおそろいヘアにしているので、見た目は永遠のワンパクボーイという感じだが、ここ数年、彼は確実に変わった。

すっかり成熟し切った、懐深い大人へと変貌した。

私生活では「3人の子どもを見てくれている妻のためにも頑張りたい」と奮闘し、レース場ではコースでのウルトラランはもちろんだが、バックヤードではいろいろなライバルたちへのアドバイス、指導を受け持ちながら日々を送っている。

同じ整備グループの新井日和へは、例えビッグ大会中でも、手を取り、足を取り、全身全霊を込めて、後進の指導に当たっている。

だから、今の周平は周囲からの尊敬をとことん集めている。

超売り出し中の佐藤励は「自分の目標は青山周平さんです。走りはもちろんですが、人間としても大きいというか、すごい強さを感じます。いつか青山さんのようになって、青山さんを超えることを目標にしています」とリスペクトはやまない。

飯塚の中村杏亮も「青山さんはすごいです。自分のことだけでなく、周りの面倒を見て、そして大活躍するんですからね。見習うところしかありません」と尊敬の念を込めてそう話す。

数年前までは、時にピリピリとナーバスになりすぎるシーンもあった。

しかし、今はすっかり落ち着き払い、今年は一度としてあわてふためいている彼を見たことがない。心身ともに、いよいよ完成の時を迎え、大事な局面でメンタルが揺れることが全くなくなった。

常に、平常心。だから、プレッシャーにも負けない。

完全Vなど様々な偉業達成が掛かることについて尋ねると、「プレッシャーですか?はははっ。ないですよ!考えてもいませんからね!」と不動の姿勢は乱れない。

だから、この男は強い。重圧も緊張も青山周平には勝てない。

だから、今年の大みそかも必ず切る。プレッシャーの計り知れない1枠から、チャンピオンはきっと飛び出す。

過剰に力んで、ミスをしたのはもう昔の話。2023年も真のキングはこの男だった。

前髪を見ると、少し笑っちゃいますけれど。

(淡路 哲雄)

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