全日本選抜 注目選手
佐藤摩弥（川口）
５月のＧ２川口記念で、女子初のグレードレース優勝を成し遂げた。１１年にデビューし、１０月からは初めてＳ級に昇格。モトクロス出身らしく、抜群のスタート力が武器だ。整備力も確実にアップしている。イベントなどに積極的に参加し、オートレースの「顔」ともいえる存在だ。
高橋貢（伊勢崎）
ＳＧ通算２０冠、通算優勝１９１回。絶対王者の称号を持ち、長年にわたりオート界に君臨してきた。日刊スポーツ制定の三賞受賞は１２回。４５歳を迎えた今も、年齢を感じさせないレースを披露している。ただＳＧ制覇は１２年のＳＳ王座決定戦が最後。今年の残り３レースで４年ぶりの戴冠を狙う。直近の特別Ｇ１プレミアムカップでは準優勝。エンジンの状態はいい。
荒尾聡（飯塚）
ＳＧは０７年に川口オールスターで初優勝を飾った。ＳＧ優出は３７回。優勝戦の常連で２着が８回、３着が４回と、あと１歩のところで優勝を逃している。今年も飯塚の全日本選抜で優出し４着。２回目の戴冠は手の届く位置にある。直近の特別Ｇ１プレミアムカップで優出３着と、車の状態はいい。
丹村飛竜（山陽）
１０月から適応の１６年後期ランクはＳ級１８位で、山陽ではトップになる。前期のＡ級２６位から大きく順位を上げ、０４年デビュー後の自己最高位となった。今年はＧ２山陽王座防衛戦で、初めてのグレードレースを制覇。得意の湿走路で躍動した。調整力、レースぶりと着実にスキルアップしている。
永井大介（川口）
１４年に史上２人目のダブルグランドスラムを達成した。ＳＧは８年連続優勝中で、残る３大会に９年連続の偉業がかかる。１６期連続Ｓ級５位以内と安定感は抜群。心技体ともに充実著しく、オートレーサーとして円熟期を迎えた。大きなコースを使うスピード走法が持ち味だ。
青山周平（伊勢崎）
１０月（１６年後期）からＳ級１位にランクされ、選手４０１人の頂点に立つ。１１年にデビューし１２連勝、史上初の無敗で初優勝、ＳＧ最短優出、史上最速Ｇ１制覇など次々と記録を塗り替えた。ＳＧは昨年のＳＳ王座決定戦で初優勝。今年はオールスターを制している。
金子大輔（浜松）
１２年後期と１５年後期の２回、Ｓ１に輝いた。１１年オートレースグランプリを制し、２９期でＳＧウイナー一番乗りを果たした。ＳＧは優勝２回、今年はオールスターで優勝戦２着。鋭いさばきで抜け出すのが勝ちパターンだ。湿走路は歓迎。鈴木圭一郎の移籍が発奮材料になっている。
中村雅人（川口）
８月のオートレースグランプリを優勝し、史上５人目のグランドスラムを達成した。１４年後期から５期連続でＳ級２位以内。１５年は史上初の１５連勝を達成、年間最多勝記録も更新しＭＶＰに輝いた。２年連続のＭＶＰも完全に視界に入っている。「中村時代」到来の活躍ぶりだ。
篠原睦（飯塚）
グレードレースはＧ２を３回優勝。今年は飯塚開設記念、川口開設記念ＧＰと、Ｇ１で２回ほど優勝戦３着に入っている。１０月からのランク（１６年後期）はＳ級６位で、０８年後期以来の自己最高ランクになった。堅実なレースぶりには定評がある。これまでＳＧ優出は８回で戴冠のチャンスは十分ある。
鈴木圭一郎（浜松）
３月の川口開設記念ＧＰで、史上最年少でのＧ１優勝を飾った。今年はすでにＧ１を３回制覇とめきめきと力をつけている。１３、１４年には最優秀新人賞を受賞。スタートが早く、豪快なレースを見せる。ＳＧは優出３回。オートレースグランプリでは優勝戦２着に惜敗した。戴冠すればＭＶＰも夢ではない。
益春菜（川口）
昨年末、川口のＧ２格ＳＳシリーズで優勝し、一線級の仲間入りを果たした。昨年は日刊スポーツ制定の年間三賞敢闘賞を受賞。１５年後期には女子初のＳ級にランクされた。モトクロスでは絶対女王と呼ばれ、０８～１１年に女子チャンピオンとなったキャリアを持つ。培ったスタート力はオート界屈指だ。
森且行（川口）
グレード戦優勝はＧ１が２回、Ｇ２が３回、Ｇ３が１回。ＳＧは３回優出している。走路温度が高く滑る夏場は苦手。好成績は接地感が増す冬場に集中し、活躍が期待される季節を迎える。得意の雨走路になれば、優勝戦線のダークホースに浮上する。最高ランクは０９年前期のＳ級５位。
岡部聡（山陽）
５１歳のベテランは、グレードレースでは欠かせない存在だ。Ｓ級を守り続け、ファンをうならせるさばきを見せる。優勝はＳＧ５回、Ｇ１が１３回、Ｇ２が２回。２０もの勲章を持っている。ＳＧ制覇は１０年全日本選抜以来、遠ざかっているが、通用する底力は十分に持っている。
