【報知提供】SG4連続Vに王手の青山周平「スーパースター王座決定戦の時の方が感じは良かったが、動きは悪くない」

川口

いよいよ、ついに、SG4大会連続優勝にリーチを掛けた。2024年のビッグレース戦線も、やっぱりこの男が主役を担う。青山周平が完全にVを意識しまくって、運命のスタートラインにいざ向かう。

予選4ラウンドは1、2、1、2着。ライバルたちよりも雨雲にやや翻弄されて、白星は2つだった。

そして天候が回復した準決勝戦11Rは、0メートルオープンの最内の1枠からおなじみの伝統芸能のごとく、またしてもトップスタートを発動して、同じ31期生でデビューした2011年から苦楽を共にする佐藤摩弥の懸命なる追撃をやんわりと退けて先頭ゴールを飾った。

「う〜ん、エンジン状態に関しては全然悪くないと思います。でも、まだちょっと昨年末のスーパースター王座決定戦(優勝)の時の方が感じは良かったように思います。そのイメージで乗ると、ちょっと大きく走り切れていないというか...。でもまあ、それでも動きは悪くないとは思います」

最近、青山はキャンピングカーを購入したという。

「家族でいろいろなところに出掛けて、思い出を作りたいなあと思って買ってみました。この前、テレビで見かけたんですが、50歳ぐらいまで目一杯、本気で働きまくって、その後は早めにリタイアして、のんびり家族と過ごすみたいな生き方が紹介されていたんです。あれを見て、ああ、そういう生き方もいいなあ〜なんてちょっと憧れちゃいました」とチャンピオンはしんみりと話した。

あまりにも過度な重圧と多大な責任感を背負って、抱いて、日々の激務に面する青山を傍から眺めていると、そんな気持ちになることもよく理解できる。

あれは、高橋貢が歴代最多勝利数記録を更新したシリーズだった。

記念大会と比べたら、普通開催の場合は一日の仕事を終えた選手たちの帰宿時間はおおむね早い。最終レースが終わり夕方練習を済ませると、ひとり、またひとりと選手は宿舎へと戻っていく。

午後7時にもなれば、若手レーサーたちや残業をこなす数人のベテランしかロッカーでその姿は見かけない。しかしチャンピオンのロッカーの前を通り掛かると、青山はひとり静かに記念レースに挑む時と同じようにエンジンをメンテしていた。

「まあ、わがままな整備なんで。いつも通りです」と青山は苦笑いしていたが、この仕事量こそが彼を唯一無二のシンボリックな存在へと昇華させる礎となっている。

そして、セミリタイアに軽い憧れを抱く青山は常々、こうも言っている。「自分は岩田行雄さんをいつも見ています。岩田さんって。本当にすごいですよね!ずっと昔から第一線を張り続けて、60歳を優に超えた今でも、情熱を持ち続けて戦い続けているんですから!自分は岩田さんの年齢までまだ20年以上もありますが、果たして岩田さんみたいにいつまでも走れているんですかね。う〜ん、全然イメージできないけれど、すご〜く憧れちゃうんですよ!自分は具体的な目標は持っていませんが、あえて目標を立てるなら、それは将来、岩田さんみたいな人生を送っていることです」と。

この苦しい戦いから、できれば逃れたい。いや、でも、いつまでもこの刺激とスリルを味わい続けていたい。そんな両極のはざまを感じながら、2024年の青山がいる。

ファンの信頼に応えた先には、栄誉と富が待っている。さあ、SG4連覇へ。

青山ははっきりと勝機を思い描いている。枠番選択は3番目。まずは鈴木圭一郎が1枠を、続いて金子大輔が2枠を選んだ。

「クロちゃん(黒川京介)はスタートが速いし、一瞬4枠もありかなと思わなくもありませんでした。青山だけに4枠のブルーもいいかなと考えましたが、やっぱり内が空いていたらそこに入らないと。相手の動向を考えていたら、優勝はできないです。そこは自力でたぐり寄せないとね!」

ちなみに、これまで15個のSGタイトルを備えるが、初制覇は2015年のスーパースター王座決定戦だった。

「その時も赤い3枠だったんですよね。ここ川口で」

レッドなブルーチャンピオンは、またもライバル7人の前に険しき青い山脈として立ちはだかる。

(淡路 哲雄)

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