【報知提供】鈴木圭一郎のトルク探しの旅、"エースクランク"投入で決着か

伊勢崎

「ま~ったく、ないんですよ。トルクがあ~」―。
今シリーズ中に、一体何度このフレーズが鈴木圭一郎の口から発せられたことか。
予選4日間は2、1、1、3着。
ふたつの勝利を手にした。
大きく崩れているわけでもない。
しかし、初日からずっと深刻なトルク不足を訴え続けている。

「トルクがないから、全然車が内に向いてくれないんです。だから思うように進んで行かない。4日目のスタートだって、本当ならバックで2、3番手ぐらいまで行けていいのに、トルクがないからそこまで進んでくれないんです。
でも、まあ乗りやすくはあるんですけれどね。乗りやすいから外を開けて走る分には悪くないんです。でも車が重なるような展開になると、やっぱりトルク感がないとさばいては行けませんからね...」

トルクを追い求めて、初日のレース後にクランクを入れ換えた。
2日目にはヘッドを換えた。
そして3日目にはマフラーを新調した。

「以前、同じような症状だった時にマフラーを交換したら、トルクを出すことができたんです」と語り、部品庫に走り、おニューなマフラーを買い求めた。
しかし、それでもトルクを手に入れることはできなかった。
クランク、ヘッド、そしてマフラー。
あらゆるパーツをチェンジして、それでもエンジンに重厚感を与えることはできなかった。
さらなる手はまだ残っているのか。
いよいよ準決勝戦を目前に控えるが、彼の表情には自信がにじんでいた。

「えっと、まずは新品ケースを入れます。あとはロッドも換えます。そして、エースを使います」
エース。
圭一郎が最も頼りにしているクランクのことである。

「そこまで交換すれば、トルクを出せそうな手応えはあるのですか?」と聞いた。SGグランドスラムに王手を掛けた男は、工具を握りながら、不敵に即答した。
「これで、別物になりますよ!!」
整備博士がそう断言するのだから、素直にその言葉を信じればいい。
きっと、出る。
いや、間違いなく出せる。
行方不明のトルク捜索願は、間もなく決着する。

(淡路 哲雄)

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